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土地

細長い土地(間口の狭い土地)。家を建てて住んでみて感じたデメリットや解決方法のアイディア

注文住宅を建てたい!と考えてから、土地を探し始めたのが2017年頃のこと。

住みたい場所はだいたいこの辺、というのは決まっていたので、歩き回ったり、不動産やさんへ行ってみたり、ネットをチェックしたり色々した結果見つけたのが、「間口約7mの、南北に細長い土地」でした。

日当たりのよい広々としたリビングを一番に望んでいたので、細長い土地というのはあまり希望に合わないかもとは思いつつ、立地が希望条件にマッチしていたので、少し悩んだ末にこの土地に決定しました。

細長いからこういうデメリットがあるのではないか…という不安もありつつ家を建てたわけですが、住んでみて分かったデメリットの内容は…。

この記事を書いた人

2018年にハウスメーカーで2階リビングの家を新築。これまでの家選びや家づくりに後悔した経験をもとに、どなたかの参考になればと思いつつブログを書いています。★ESSEonline 日刊住まい公式ライターとして記事執筆もしています

細長い土地のデメリット

全部屋に日当たり…というのは難しい

子供部屋と寝室を1階に作ったのですが、やはり、南側の部屋意外は日当たりがあまりのぞめず、日中も暗めになってしまいます。

寝室に関しては、隣の家と家の間から、朝日がしばらくだけ入るのですが、

それ以降は真っ暗だし、住宅密集地のためなおさら、普通の居室とは認められず、「納戸」扱いになりました。

それでも寝る時しかほぼ使わないので、あまり困ってはいませんが、やはり日の当たる時間が長いほど、ゴミやほこりに気が付けて掃除もはかどるし、カビの予防などにも大切なことかも…と思います。

間取りに制限がある

回遊できる間取りや、廊下のない間取りを作りたかったのですが、玄関が南側にあると、個室をいくつか作るためには、廊下を設けざるを得ませんでした。

2階は、リビングと水回りのみなので、ほぼ廊下なしにはできましたが、個室メインの1階は長い廊下ができてしまいました。

限られた土地で、ただ通るためだけの廊下があるのがもったいなく感じて、廊下をなくそうといろいろ試行錯誤はしたのですが、どうしても無理でした…。

奇想天外な間取りならいくつかできましたが笑。

駐車場や庭のデザインにも制限があり

庭の広さはある程度持てても、駐車場の場所や、止める場所に制限がどうしても生まれてしまい、2台、3台と停めるはちょっと難しい可能性もあります。

我が家は横幅が約7mの庭で、ちょっと大きめの車だとギリギリ1台停められますが、もう一台並列で停めるとすると、機能ポールや花壇がある関係で、小さめの車しか停められません。

もっと横幅が狭い土地の場合や、家の形がL字などの場合は、1台停めるがやっとという場合もあります。

玄関前に目隠しを作りたい、門扉がほしいと思った場合も、駐車場がある関係で作れなかったり、花壇の大きさや、アプローチのデザインなども、駐車場がメインになってしまうので制限があるなと感じました。

家の見た目の問題も…

また、これは土地を決めた時からずっと心配だったことですが、

細長い土地に家を建てると、見た目的に、立派でかっこいい家に見えにくいというか、

外観にも制限が生まれるな…ということを感じました。

せっかくの注文住宅なので、立派な雰囲気の家にしたいと思うものですが、家と家がぎゅうぎゅうな中に建てるとなると、狭苦しく見えないか…と心配しました。

でも、色々な小さい家の画像を見てみたりすると、横幅が小さくてもかわいい家、かっこいい家はいくらでもあるな、と気づきました。

工夫次第でどうにかなるかも、と希望を持って家を建てました。

家と家の間が狭いことが多い

細長い土地は、家が密集している地域に多く発生するイメージがありますが、我が家もその通りで、

駅から近い便利な土地柄のせいか、家と家の間は1mほどしかなく、準防火地域で建築費もアップしました。

住宅密集地なので、隣の家との騒音問題もなくはないし、目線などに関してもやはり少し気を遣います。

家と家が狭いために、足場を立てる時にはお隣さんの土地にちょっと入らせてもらう必要があって、お願いをすることがあったり、お願いされることもあったり。

隣の家に足場が立つと自分の家にすごく近いので、工事の音や、工事の人からの目線も気になったりします。

地震などの時揺れやすいかも

家の前をトラックが通ったときに、揺れを感じてビックリしたことが何度かあります。

地震の揺れに関しても、もしかしたら前に住んでいたもう少し四角に近い家の方が揺れが少なかったかもしれません。

(地盤の強さなどにもよるし、土地が細長い割に家の形はそこまで細くないので何とも言えませんが…)

我が家は2階に浴室があるので、地震の影響で浴室暖房乾燥機がゆるんでしまった可能性があり、換気時に異音が気になって修理に来てもらった時にその可能性を言われてビックリしました。

細長い土地でできる工夫、アイディアは?

「室内窓」や動かせる間仕切りドアなどで奥の部屋も明るく

子供部屋の仕切りについて考えた時に気が付いたアイディアですが、

  • 仕切りをただの壁にするのではなく、「ガラスブロック」や「室内窓」を一部に設けて、奥の部屋にも光が届くようにする。
  • 引き戸の間仕切り扉を設置して、上部などに明かり取りがあるタイプの扉を選ぶ

私も一度、「リショップナビ」さんを利用して、アクリル窓つきの引き戸をリフォームで設置できないか、リフォーム業者さんを紹介してもらって相談し、詳しい見積もりをもらったことがあります。まだ工事はしていませんが、引き続き検討しています。

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2階リビング・勾配天井・吹き抜けなどで広々とさせる

リビングを広々とさせたい…日当たりのいい明るい空間にしたい…という希望が強かったので、

南側に最大限リビングを広く取るためには、1階だとどうしても玄関を作らざるを得ないので、

リビングを2階にするという方法を取りました。

しかも勾配天井で天井高をすごく高くし(最高高さ約370㎝、最低240㎝)、とても広々とした空間が生まれました。(LDK約22畳)

広い勾配天井で南西向きということで、午後の暑さがすごいし笑、冬は朝が寒いのですが、そこは断熱性能にもっとこだわれば解決できたはずと思います。(これから建てる方は断熱・気密性能にこだわることをお勧めしたいです!)

ほかにも、1階リビングの場合でも、吹き抜けを作るとか、細長い土地でも奥行きのある間取りなら広く感じることも多いので、工夫次第で広々とした空間は作れます。

窓のサイズ・数・種類を厳選する(騒音・目線対策)

隣の家と距離が近くて騒音が心配な場合は、

二重窓(内窓)を設置する、防音ガラスを選択するなどの方法も。(内窓に関しては後付けも可能です)

壁の厚さもなるべく厚くしたり、隣の家の窓とかち合わないように窓の位置を工夫したり、

窓の数やサイズを最小限にすることもおすすめです。

明るい自然光を取り入れることも大事ですが、窓が大きすぎたり多すぎたりすると、目線や音が気になるし、断熱・気密性能にも影響が出るし、建築費用も高くなるし、窓掃除も大変だしと、デメリットも多いので、窓ひとつひとつに関して熟慮することをおすすめします。

子供部屋には大きな窓!という先入観にとらわれず、くもりガラス(型ガラス)を取り入れる、明るくて視線の気になりにくい「高窓」(高い位置の横長窓など)もおすすめです。

間取りやデザイン・外観は工夫しだい

どういう家にしたいか…という希望にもよりますが、土地が細長くても、工夫しだいで素敵な間取りはいくらでもできます。

我が家も「1階の廊下は無駄だった…」と思いつつ、廊下があることで逆にメリットもあるし(個室と個室のプライベート感が高まるなど)、考え方次第なところも多々あります。

我が家も間取りに関しては悩みに悩みましたが、制限のある土地だからこそ、間取りを考えるのが少し楽しい、という面もあったかも。

制限があるからこそ、階段下もうまく使おうとか、屋根の形や色にもこだわろうとか、いろいろなアイディアも生まれたりします。

見た目に関しても、我が家の場合は、「かっこよくて立派に見える家」ではなく、「小さくてかわいい洋風な感じの家」を目指して、屋根の形や外壁、外構の色合いやデザインにこだわりました。

我が家よりもかっこいい家はたくさんあっても、我が家なりのかわいい家が出来上がったと思っているし、満足しています。

庭に関しても、ほとんどが駐車場で、少しだけ花壇があるだけですが、それでもアプローチに乱石を使って工夫したり、駐車場にもブロックを埋め込んで少し変化を付けたりしてデザインを楽しみました。

また狭い狭い庭でも、たびたび落ち葉が風でやってきたりして、掃除をしたり、花壇の世話をしたりと意外とやることがあるので、これが大きな庭だったら本当に大変だろうな…と思うので、最小限、最低限の庭でよかった…とも思っています。

揺れに強い工夫

少し費用はかかりますが、揺れが心配なら、地盤改良を行う、免震構造にする、などの工夫で、揺れにくい家にすることは可能です。

まとめ:我が家は立地重視だったので総合的には満足

家に何を求めるかは人それぞれです。

我が家は、やはり立地のよさを重視して土地を選んだので、細長い土地のデメリットは受け入れつつ、自分たちの希望に近い家が出来上がればそれでいいか、と思って建てました。

住んでみて、思った以上に1階の個室にいる時に隣の家のお風呂の音が気になるとか、個室がやっぱりもうちょっと欲しかったとか、後悔もあるのですが、

2階リビングにしなかったらお隣との距離感が近く感じて余計に住みづらかったと思うし、子供部屋の仕切りをもしがっちりとたくさん作っていたら、奥の部屋が暗くて狭苦しく感じるとか、エアコンも共用できないとか、デメリットも生まれていたと思うし、

あまり仕切りのないオープンな間取りにしたことは、細長い家のデメリットを回避するためにもまあまあよかったかもと思っています。

どんな家でも、注文住宅は「ああすればよかった」「こうもできたのに」と後悔しがちなのは同じだと思うので笑、

細長い土地という制限があっても、制限がなくても、何かしら後悔は生まれるもの。

工夫次第で、悪条件もその家の味に変えられる可能性は多々あるので、ぜひ前向きに家づくりを楽しんでもらいたいなと思います。

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