我が家はかつて、建売住宅を購入して数年間住んでいました。
その後、建売住宅を売却をして2018年に注文住宅を建てて住んでいます。
その事実だけを見ると、「建売住宅はやめたほうがいいのか?」と思われてしまうと思いますが、一概にそうとは言えません。
建売住宅にも注文住宅にも良い点・悪い点があり、向き不向きがあるので、建売住宅はよくない!と単純には言えないからです。
建売住宅に実際に住んで、「やめたほうがよかった」と思った点
数年間、建売住宅に住んでみて、「やめておけばよかった」と思った点は実際にいくつかありました。
- 家の性能に不満
- 家の外観に不満
- 間取りに不満
- 収納や設備の不満
・家の性能に不満
1階にあったリビングが、冬の底冷えがひどくてつらかったです…。
冬に家に遊びに来た親も、夜が特に寒い…と言って、リビングの床に敷いたホットカーペットを必死で付けていました。
その後、大判のパズルマットを敷くと、かなり底冷えが解消されて快適になりました。
また、夏は2階の寝室・子供部屋が、夜になっても暑くて、冷房をガンガン付けてしばらくしてからやっと寝れる状態でした。
・家の外観に不満
家の外観には大きな不満がありました…。よくある白いシンプルなサイディングの外壁と、バルコニーや一部には黒っぽいサイディングが使われていて、同じ建売の隣の家ともそっくりな外観。
庭も土のままで引き渡されましたし、外観はとにかく好きになれませんでした。
※建売でも、おしゃれな外観のものや、デザイナーズ物件などもあるので、一概に概観が悪いわけではありません。
・間取りに不満
LDKが15畳、廊下と玄関を挟んで6畳の和室、洗面所とお風呂、そしてトイレが1階にありました。
リビングが和室と隣接していなかったので、リビングを広々と使うことができず、すごく不満が大きかったです。
買った当初は十分なサイズだと思っていたのですが、子どもが増え、子どもたちが成長し、手狭感をすごく感じるようになってしまいました…。
・収納や設備の不満
1階にはほぼ収納スペースはありませんでしたし、2階には大きめのクローゼットはありましたが、大きな収納スペースはありませんでした。
キッチンにパントリーや、洗面所にリネン庫、トイレに収納、玄関にも土間収納、1階にファミリークローゼットが欲しかった…。
浴室乾燥機もついていましたが、電気式でパワーが弱く、洗濯物は全然乾きませんでしたし、キッチンには食洗機もついていなかったのでとても不便…と感じていました。
また、2階の掃き出し窓の網戸がすぐに外れてイライラしたのですが、取り付けてもらった業者の方に相談すると、「窓の形がもともときれいな四角ではなくゆがんでいる」と言われショックをうけたことがありました…。
建売住宅に実際に住んで、「よかった」と思った点
- 立地のわりに安かった
- すぐに入居できた
- 実際に物件を見てから決めることができた
- 間取りはシンプルで使いやすい面もあった
・立地がいいわりに、(旗竿地のためになおさら)安かった
建売住宅で、何軒か一緒に建てられた上に、購入したのが旗竿地だったこともあり、駅からすごく近いという立地のわりにはとても安くて、広告で見た価格に驚くほどでした。
土地代だけでは?と思えるような価格でしたし、入居時にいろいろと手数料やカーテン・網戸・照明代などがかかったり固定資産税がかかったりしたけれど、それでも数年間住んで支払った費用を住んだ月割りにすると、近所のファミリー向けの賃貸物件に入居した場合と同じくらいかそれより少し安いくらいでした。
ローンの負担も軽くて、生活費に余裕も持てました。
・すぐに入居できた
物件を見つけてから2か月後くらいにはもう住むことができていました。
当時は家族で賃貸に入居していて、かなり高い家賃を払っていたので、月々の住居費はかなり安くなりましたし、子どもの学校の新学期にも間に合ったのでよかったです。
・実際に物件を見てから決めることができた
まだ完成ではなかったにしても、中に入って間取りや建具を確認することができました。
お隣との距離がこれくらいで、この時期の日当たりはこれくらいで、この広さの部屋で座るとこんな広さの感覚で…というのをしっかり確認してから入居できたので、
それができない注文住宅よりは、入居後のイメージがしやすいと思いました。
・間取りはシンプルで使いやすい面もあった
間取りに関しては、不満点もあったのですが、全体的にはシンプルで、誰でも使いやすい間取りだったと思います。
今住んでいる注文住宅は、2階リビングで、個室は2つくらいしかなく、けっこう変わった間取りになったので、汎用性は低いだろうな…と思います。
建売住宅に向かない人は?
- 性能にこだわる人
- 間取りや外観や設備にこだわりがある人
- 時間や予算に余裕のある人
建売住宅でも、性能にこだわった物件はあるかもしれませんが、一般的には、最低レベルの性能で、できるだけコストカットしながら建てられていることが多く、
電気代がかからない高性能な家、冬の寒さや夏の暑さが気にならない高性能な家を求めている人には向きません。
また、間取りや外観、設備などに関して「こうしたい」という希望が多い人は、建売のシンプルな間取りや外観、設備には不満が多くなってしまいます。
また、注文住宅を建てられるくらいの時間やお金の余裕がある場合も、建売住宅では満足しづらいと思います。
建売住宅に向く人は?
- 予算を抑えたい人
- 建物よりも立地を重視したい人
- シンプルが好きな人
- 早く入居したい・打ち合わせなどに時間を割けない人
建売住宅は、立地のよい物件も数多くあり、そのわりには値段が安いことが多いので、コストパフォーマンスに優れていることが多いです。
立地も建物もすべて完璧ということはなかなか現実的ではないので、どこかしらに妥協しなければいけない点はあるものです。
建物よりも土地を重視したいという考え方はよく分かるし、住む際には立地はすごく重要です。
こだわりの詰まった個性的な外観や間取りなどよりも、シンプルな方が住みやすいこともあるし、注文住宅よりも手間や時間や余分なお金をかけずに入居できるのが建売住宅の大きなメリットです。
まとめ
注文住宅にもデメリットはたくさんあって、「高かった」「時間や手間がかかった」「間取りや外観など変えることができたからこそ後悔が残る」といったデメリットを住んでからたくさん感じています…。
どちらも一長一短があるし、建売といってもおしゃれな物件があったり、収納の充実した物件があったり、かと思えば立地的にあまりよくない物件も高い物件もあるし、
注文といってもシンプルでリーズナブルな場合もあるし、我が家のように注文なのに性能がよくなくて後悔することもあります…
そのため、一概に絶対こちらがいい、こちらはよくない、と決められる問題ではないので、イメージとかにこだわるよりも、自分に合う物件を選ぶことの方が大事かも…と思います。