2018年築の注文住宅で、2階リビングの家にしたのですが、2階は水回り以外は仕切りがなく、広々としたLDKを作りました。
リビングの脇には2段だけ上がった「スキップフロア」を約2畳分作り、スタディカウンターを設置しています。
そしてその部分は、あえて畳ではなくフローリングの床にしました。
失敗や後悔はどんな点か?逆にメリットと感じているところは?
【スキップフロアのメリット】
- 壁がなくても空間を仕切ることができる
- 空間にメリハリが生まれる
- 段差部分をいろいろと利用できる
- ものを置いておいても邪魔にならない
・壁がなくても空間を仕切ることができる
とにかく広々としたリビングが欲しいという希望があった我が家なので、LDKを細かく区切ってしまうと、リビングの広々感がなくなってしまいます。
でも2階リビングのすぐそばに書斎的な場所が欲しくて、どうしても「広いLDK」「書斎」を両立したかったので、「スキップフロアにする」という方法を選択しました。
しかも我が家は「勾配天井」の、天井の高い2階リビングにしたかったので、なおさら、壁は作るのはせけたかったのです。
でも、ただただ広いだけのリビングだと、ここのスペースは何に使うの?という謎の部分が生まれてしまう可能性がありますが、
小上がりにしてカウンターを設置することで、「ここは勉強やパソコンや作業をするスペース」という風に、しっかりと用途を決めることができます。(「ゾーニング」)
でも天井までの壁があるわけではないので、LDKは広々と見えたまま。でも空間をなんとなく仕切ることができます。
・空間にメリハリが生まれる
ただのだだっ広い空間なだけだと、面白くない間取りになってしまいそうな気がしていました。
でも、ちょっとした段差のスペースがあるだけで、メリハリが生まれ、ちょっと工夫した感じの間取りになる気がして、すごく気に入りました。
・段差部分をいろいろと利用できる
たった2段の、幅も短い階段ですが、ここが意外と便利で活用されています。
ちょっと腰かけて細かい作業をしたり、テレビやスマホを見ながらコーヒーを飲んだり、子どもの持ち物を確認したり。
ソファに人がいっぱいな時になんとなくここに座ったりもします。
また、床が上がった分だけ、床下部分にデッドスペースが生まれるので、その部分を収納にするなどの工夫をすれば、家全体の収納スペースを増やすことができます。我が家は床下の収納は作らなかったのですが、作れば便利だったかもしれません。
・ものを置いておいても邪魔にならない
そして意外なメリットなのですが、普通の床よりも少し上がった部分になるので、その部分にランドセルなどが置かれていても意外と邪魔にならないという点。
二段上がった床の上なので、リビングを歩いているだけではけとばす心配がないし、「台の上にものを置いている」みたいな状態になるので、意外と気にならないのです。
かといって置きすぎるとごちゃついて見えるので、置きすぎないように気を付けないといけませんが笑。
ちなみに写真右下側に見える、木の引き出しは、15年ほど使い続けているものですが、文房具やレターセットなどを収納する場所になっています。小ぶりなのにA4サイズも横にしてしまえるサイズ感で重宝しています。
【スキップフロアのデメリット】
- 区切らないことでリビングが広くなりエアコンが効きづらくなる可能性あり
- 段差が危ない
- 掃除が少し面倒
- 完全な個室ではないので用途は限られる
- いらなくなった場合に撤去が難しい
- 費用がかかる
・区切らないことでリビングが広くなりエアコンが効きづらくなる可能性あり
もしこの小上がり部分を個室として区切れば、その分リビングは狭くなりますが、
空間を壁で区切らないことで、リビング部分の体積が大きくなって、エアコンの効きが悪くなる可能性があります。
ただし家の断熱性能・機密性能にこだわって建てれば、エアコン一台でも十分に効くことも多いですし、寒さが心配なら床暖房を導入したり、暑さが心配なら西側の窓を避けるなどの工夫も有効です。
・段差が危ない
どうしても段差があることで、つまづいたり転んだりという可能性は高くなるので、注意が必要です。
私も住んで数年間のうちに何度かつまづいて危ない!!という思いをしていますし、子供や夫も踏み外して危ない!!という姿を何度か見たことがあります…。
年を取ってからはなおさら気を付けないといけない部分です。
・階段とほりごたつの掃除が少し面倒
階段部分があるので、掃除の手間が増えますし、我が家の場合はカウンターをほりごたつ式にしたので、足元の部分にゴミが入りやすく、掃除が少し面倒です。
ダイソンのコードレスクリーナーを使っているので、そこまで手間には感じていませんが、少し持ち上げてスキップフロアに上がって掃除をするので、段差がない場合よりはやはり少し面倒です。
もしお掃除ロボットを使いたい場合も、小上がりの部分や掘りごたつの足元はどうしても無理です。
・完全な個室ではないので用途は限られる
段差によって「ゾーニング」ができて、勉強やパソコン作業をしたい人にとってはわりと落ち着くスペースにはなりますが、完全な個室ではないので、来客用に使うとか、寝る場所として使うことは難しく、用途は限られます。
・いらなくなった場合に撤去が難しい
やっぱり小上がり部分はいらない、フラットな部分を広げたい、と思った場合に、撤去する工事が必要になるので、ちょっと大変ですし費用もかかります。
・作るのに費用がかかる
スキップフロアを作る場合、大なり小なり建築費用もかかります。
また自治体によっては床面積に含まれ、容積率に影響したり固定資産税が上がったり、という場合もあります。
2畳のスキップフロア、やめたほうがいい?実際暮らしてみて
リビング脇の約2畳のスキップフロアですが、我が家の場合、今のところ、すごく活用されています。
実際は…子どもたち用のスペースとして大活躍
段差を上がるのが面倒になって子どもたちが使わなくなったらどうしよう?と心配したこともあったのですが、子どもたちは毎日毎日、このスペースでかなり長く過ごしています。
つくりつけのデスクも付けたので、勉強、宿題だけではなく、「アクアビーズアート」や、工作、お絵かき、学校のパソコンの充電、リモート授業などなど、本当にここがなかったらどうしていたのだろうか?と思うくらいの活躍ぶりです。
ただ足元にどうしても物をおきがちで、整理整頓や、ものを探すときがちょっと大変という部分はあります笑。ごみもたまるし、鉛筆や細かいものが落ちた時がけっこう大変です。
でも、かなり収納力は高いので便利に使われてはいます。
大人にとっても、家事スペース・座る場所としても大活躍
家事をするときに、手前の部分が特に便利です。LDKのすぐ隣にあるのでなおさら、さっと使えて便利。
- 段差に座って、カウンターを使ってボタンつけなどの裁縫に
- アイロンかけ
- コーヒーを飲む
- ソファがいっぱいの時に、座る場所として
- 買ってきたものをとりあえず置く場所として
スキップフロア、後悔ポイントは?やめたほうがよかった?
とにかく便利に使っているので、本当に設置してよかったとしか思っていないのですが、心配な点や後悔する点としては、
- やっぱり個室にもできる空間の方が便利だったかもしれないと思うときがある。(来客時など)
- 段差が将来あぶないかも?
- カウンターの下のほりごたつ部分にごみがたまって掃除が面倒。
- 床下部分を収納として活用したかったかも。
このような感じで、少し漠然とした後悔がほとんどで、今のところは大きなものではなく、スキップフロアをやめておけばよかった…と思うほどの後悔ではありません。
2畳のスキップフロアは狭かったか?
約2畳という、限られたスペースしかないスキップフロアですが、我が家の場合は十分だったと思っています。
- カウンターがL字型で大きく、奥行きも余裕がある(勉強道具を広げやすい)
- 収納もあり
ここに布団を敷いて寝たい、と言い出してしまうとちょっと厳しいですが、子どもがここで横になって昼寝をしているのは何度か見たことがあります笑。カウンターに囲まれているおかげで少し「おこもり感」があるし、ちょっとした仮眠には割と悪くないようです。
もしかしたら将来後悔する可能性のある「スキップフロア」なので、最低限の2畳サイズにしておいてよかった、という面もあるかも。
タタミのほうがよかった?フローリングでよかった?
このスキップフロアの横に、畳スペースを作ったので、スキップフロアはフローリングにしました。
畳でもよかったかもしれませんが、主に勉強スペースとして使うので、鉛筆の芯や消しかすで汚れがついたり…というのを心配したり、隣の畳スペースとは用途を分ける意味もあって、スキップフロアの方は畳ではなくフローリングにしておこう、と思いました。
でも、フローリングのため座るときはやはりそのままでは固いので、クッションは必須です。その点は若干面倒かもしれませんが、畳よりは汚れても掃除がしやすい・汚れを落としやすいし、まあよかったかなと思っています。